オリエンタルランド(4661)の業績推移
オリエンタルランドは東京ディズニーランド、ディズニーシーなど、世界有数の商業施設を運営する企業です。業種としてはサービス業に該当します。そんなオリエンタルランドの業績推移は以下のようになっています。(百万円以下切り捨て)
売上高は2014年に800億円近く増収した後、コロナウイルスが流行する前の2019年3月期までほぼ横ばいで推移しています。営業利益は2015、2016、2018年は減益に転じていますが、結果として2011から2019年の9期で2倍近く増益しています。2020年3月期はコロナの影響で減益。
経常利益は2014年まで増益を続け、その後は2019年に1294億円に達するまでは1100億~1150億円付近をほぼ横ばいで推移しています。2020年はやはりコロナの影響で減益。
純利益は2018年に一旦減益したものの、それ以外は2019年まで増益で推移しています。2020年3月期は約300億円の減益。
オリエンタルランドのここ10年の業績を見ると、2020年の新型コロナウイルスの影響による大幅減収減益を除けば、利益の増収傾向などから鑑みても概ね業績は安定していたといえそうです。続いてはオリエンタルランドのキャッシュフローです。
営業キャッシュフローは2019年まで上下はあるものの上昇傾向にあり、安定しているといえます。2020年はやはり減収減益の業績同様に大幅な減少となっています。
投資キャッシュフローは2012年、2015、2016、2019年3月期が前年と比べてキャッシュフローの支出が大きくなっています。2012年、2016年、2019年については定期預金の預入による支出の増加、2015年は有形固定資産の取得による支出の増加が主な要因となっています。2020年の投資キャッシュフローのプラスは定期預金の払戻による収入の増加が主な要因となっています。
財務キャッシュフローに関しては、2019年を除いて収入より支出が上回っている状態が続いています。支出の中でも長期借入金、社債の償還、自己株式の取得が主な内訳となっています。2019年の収入の増加は社債の発行が主な要因です。
配当金に関しては連続増配とはいきませんが、この10年で76円もの増配を遂げています。(2016年3月期からオリエンタルランドは1株につき4株の株式分割を行っており、このグラフでは2016年3月期以降の配当金は4株を1株として数えた数値となっています。)配当性向も近年は15%付近で推移しているので、まだまだ増配の余地はあるといえそうです。
~オリエンタルランドの直近10年の業績~
・売上高はほぼ横ばい、営業利益は増益、経常利益は2014年以降はほぼ横ばい、純利益は増益、ただし2020年のコロナにより減収減益に転じているため今後の動向に注意。
・キャッシュフローは営業、投資、財務、各キャッシュフロー共に大きな問題はないと思われる。2020年以降は同上。
・配当金は比較的安定。配当性向も問題なし。
・出典 http://www.olc.co.jp/ja/ir/library/financial.html