ミカゲの経済日記

ミカゲの経済ブログです。日本企業の業績推移などをまとめています。

伊豆シャボテンリゾート(6819)の業績推移

 伊豆シャボテンリゾートは伊豆シャボテン動物公園、伊豆ぐらんぐらんぱる公園などのレジャー施設の運営を中核事業として行っている企業です。その他事業は株式会社FLACOCOによるCM制作など。2011年3月期から2020年3月期の10期の業績推移は以下のようになっています。(百万円以下切り捨て)

 

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2011年3月期は東日本大震災による影響を大きく受け赤字に、FLACOCOによるCM制作の売り上げも半減。2012年3月期は東日本大震災によるレジャー自粛ムードが緩和され、入園者数、売上は震災前と同水準まで回復。

 

2013年3月期はグループ組織再編や固定費の削減などの経営改善に取り組み、その結果営業利益は7年ぶりの黒字転換を果たし、純利益も12年ぶりの2期連続黒字達成。

 

2014年3月期は引き続き施設のブランディングや経費削減を行い、売上向上施策に注力。映像音盤関連事業ではCMの受注制作を継続しつつ、新規事業であるキャラクタービジネスの開発にも注力。その結果営業利益は前期比154%の増益を達成。

 

2015年3月期は経営陣の刷新による経営体制の強化やレジャー施設のリニューアル、新施設の導入などが功を奏し、売上高は18.4%増収、営業利益は109.2%増益を達成。

 

2016年3月期はイルミネーション「グランイルミ」や、ワオキツネザルなどの動物を新たに導入し、公園内のバリエーションの多様化を実現させ、営業利益前期比490.8%という大幅な増益を達成。

 

2017年3月期は前期に続いてオグロマーモセットやショウガラゴといった新たな動物の導入や、既存の動物の繁殖にも注力。またVRなどの先端技術を用いたアトラクションの導入なども行い、業績も前期比6.3%の増収、33.7%の増益と順調に推移。

 

2018年3月期は雇用状況の改善や個人消費が上昇したこともあってか業績も5.2%の増収、5.7%の増益と安定して推移。経営戦略も今までと同様施設の新設やイベントの拡充が中心。

 

2019年3月期は雇用状況、個人消費は前期の回復傾向を継続したものの、台風や猛暑などの自然災害、人件費の上昇などの影響を受けてか前期比0.5%の減収、7.1%の減益に転じた。

 

2020年3月期は前期同様台風による自然災害の影響や、新型コロナウイルスの流行なども重なり、先行きが非常に厳しい状況に。主要施設の入場者も減少し、前期比4.7%の減収、営業利益は前期比26.7%減と大幅に減益。

 

続いてはキャッシュフロー

 

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  営業キャッシュフローの2011年3月期は税金等調整前当期純損失、2014年3月期は流動負債の減少でマイナスに、その他の年は税金等調整前当期純利益減価償却費の獲得、偶発損失引当金などによりプラスで推移。

 

 投資キャッシュフローは全ての年で有形固定資産の取得による支出の影響を受けマイナスで推移。

 

 財務キャッシュフローの2011年3月期は短期借入金の増加、長期借入れによる収入、2012年3月期は短期借入金の増加、2014、2015年3月期は株式の発行の影響を受けてプラスに。

 

 その他の年は2013年3月期は短期借入金の減少の影響を受けてのマイナスだと判明しているものの、2016年3月期以降は決算短信にその他の支出としか記載されていなかったため不明。

 

 *伊豆シャボテンリゾートの配当と配当性向のグラフについてはこの10期の間に配当を出していないため、データがありません。

 

 ・参考資料 http://www.izu-sr.co.jp/ir/ir-accounts.php